2013年7月17日水曜日

i-fls - Diary of Spectre



[Artist]: i-fls (Soundcloud)
[Release Date]: 2013/05
[From]: Self Release
[Genre]: Electronica, Easy-Listening, lo-fi, Experimental
[CAT number]: [###]
[Tracks]: 17 tracks (25:27)

日本(?)のアーティスト、i-flsによるセルフリリース。Bandcampを観ていただければわかると思いますが、すごい多作家であり、これは2013年5月のリリースになります。

作風は1~2分あたりの短い曲ばかりで、Easy Listening~AmbientなLofi。どことなく懐かしい感じのシンセ音、メロディとサンプリングで、一つ一つ短いながら結構エモくて残ります。また、使ってるサンプリング音が昔のテレビアニメのセリフだったり、CMだったりと、ところどころ最近聴き直してみてちょっと最近流行ってるVaporwaveっぽさもある。とは言えあくまでもLo-fiであり、本人はVaporwaveを全く意識していないと思われ、それが変に意識することなく懐かしさを感じられて良いです。

自分はまず1曲目のディストーションの効きまくった実験的な感じの曲にやられてその後の曲にも注目せざるを得ない感じになった。その後、M3なんかはとてもEasy Listeningながらけだるい感じのベース音がなんともChillwaveっぽくて、行くあてもないかんじのメロディがおりあってとても良いし、M8とかは正に昔の美少女アニメ/ゲームのセリフがサンプリングされてて良い感じに一夏の思い出っぽい。

M1, M3, M8の他にM12やボーナストラックのM16,17なんかが僕は気に入りました。特に最後のM17は他と違い若干長めで(と言っても3分ほど)、その分展開もあり結構力作な感じで◎。

30分程度でさらっと聞けちゃう割に結構個性的なサウンドだったりするので時間ある人は是非聞いてみて下さい!

Preview: M3. Poolside


i-fls - Diary of Spectre (Bandcamp) 

2013年7月13日土曜日

Wave of Colors - Cerulean Seascape


[Artist]: Wave of Colors (Soundcloud)
[Release Date]: 2013/06
[From]: Self Release
[Genre]: Chillwave, Ambient, Downtempo
[CAT number]: [###]
[Tracks]: 15 tracks (54:36)

今回ご紹介はWave of ColorsによるBandcampセルフリリースのフル・アルバム、Cerulean Seascape。直訳すると上のジャケみたいな風景てことらしいです(Google翻訳より)。

ジャンル的にはDowntempo/Chillwaveな感じですがそれよりもAmbientなカラーが強いアルバムと感じました。展開がゆるいのと、空間の処理が遠目な感じなのがアンビエント色を増させています。

そのおかげか、Chillwave特有(?)なモワッとした暑さはなく、比較的チルしてる印象が強いです。涼しげな要因としては色々ありますが、ベースの音量だったり、使用している乾いた生音系なブレイクビーツから感じるものだったりするのかもしれない。ジャケからも分かるようにTychoからの影響が大きいとアーティスト自身も言っているが、どことなくJazzy Hip-Hopな方面の影響も感じて、それがなんか涼しげに感じるのかもしれない。

始まりはPrologueで終わりにはEpilogueとあるだけあって、アルバムらしくストーリー性を少なからずは感じるけれど、個々の曲の抑揚はあまりなく、全体的にゆったりとした雰囲気が漂っています。それでも飽きが来ない作りにしているのはドラムの構成だったり使用しているシンセ音だったり、BPMや展開だったりと小さな所で差異化されてて細部まで行き届いていてクオリティが高いです。

個人的に好きなのはやはりドラムが個性的なM3,M7,M8,M15あたりや終盤のM10,M14のちょっとエモい感じが気に入りました。特に最後のM15は結構実験的で締めくくる曲なのに前半はなかなかのBPMの速さにダンス感があり、ビビッときましたが、後半がらっとEpilogueっぽくなってお気に入り。

Wave of Colorsの初アルバムにして凄い意欲と才能、技術を感じるアルバムでどのジャンルの人にもおすすめな感じです。是非。

Preview: M8. Sitka Heart Lake




Wave of Colors - Cerulean Seascape (Bandcamp)

2013年7月9日火曜日

Kasahara Shunichi - Tender Is The Night



[Artist]: Kasahara Shunichi (Homepage)
[Release Date]: 2013/05
[From]: MiMi Records
[Genre]: Electronica, Ambient, Beats
[CAT number]: [mi219]
[Tracks]: 5 tracks (27:43)

本日は老舗ネットレーベル、MiMi Recordsから日本人のKasahara Shunichi氏の5曲入りEPをピックアップです。

HPにある通り神奈川出身のKasahara Shunichi氏。3月にYae Recordsで初のEPを出しており、Max/MSPを使って曲を制作している模様。

本作品の音は4つ打ち~Beats系なElectronicaです。どちらかと言うと攻めるタイプのElectronicaではなく、温和で気持ちいい感じです。水の流れる音などフィールドレコーディングを加工したかのようなノイズ混じりの音をベースに、程よく硬さを持ったキック音と沈む感じの低音があって、サウンドシステムが良いハコとかでまどろみながら聴きたくなる音楽が揃っています。

M1はビートレスで世界観の導入曲と言う感じで、M2はMid Tempoな4つ打ちミニマル。M3はTempo落としてBeats寄りな変則的な感じで揺らげます。M4はまたビートレスの廃退的なAmbientを挟んで、最後の曲となっています。

Progressive FormのAmetsubNyolfen、Bunkai-keiのGo-qualiaTetsuya Hikata +NILあたりなんかも好きだったらこのリリース聞いてハズレはしないと思います。ぜひぜひ聴きましょう。

Preview: M2. The Night Before


Kasahara Shunichi - Tender Is The Night (Page)
Kasahara Shunichi - Tender Is The Night (ZIP)

MiMi Recordsはこれまでも数多くの日本人アーティストをリリースしており、古くはチップチューン界の重鎮のSaitone氏、Maltine Recordsから出したこともあるパジャマパーティズのNatant氏や、totokokoなどでリリースしたことのあるmetomeさん、Max/MSPの上級魔術士NOEL/KITさん、最近では何度も取り上げたことのあるN-qiaさんなど、ほんと枚挙に暇がないほど凄い人たちが出しています。リリース数も多いので全部聴くのは大変かもですが、その分いろんな電子音を中心とした音楽が聞けるので、是非ディグってくださいな!

2013年7月5日金曜日

Deku - B-Sides Volume 1



[Artist]: Deku (Soundcloud)
[Release Date]: 2013/04
[From]: Self Release
[Genre]: Breakbeats, Chill, Beats
[CAT number]: [###]
[Tracks]: 6 tracks (18:26)

米国Atlanta出身のDekuによるリリース。EP名にあるようにB-sideと言うことで今までのリリースのボーナストラック的な色合いが強そうな感じになってます。

ジャンルはChillな雰囲気を根幹にしたBreakbeats~DNB~Hip-Hop/Beatsな感じで私好みが揃ってます。1曲目から展開がゆっくりした感じの乾いたブレイクビーツを用いたDrum and Bassになっていて気に入りました。

M2, M3とBPM遅めのHip-Hopライクな曲が続きM4はBreakbeats。そしてハイライト的なM5はChiptuneをベースにしたBeats系となっていて変則的でクールな展開ながら抑えた感じと若干ノスタルジーな雰囲気がとてもいい。しかしどの曲も主旋律が明瞭でわかりやすいけど分り易過ぎなく、良い距離感があります。

どことなく全体的にオーガニックな感じで、けだるい時に聞くに良い感じの曲が揃っていてお勧めです。


Preview: M6. sleepytime tea



Deku - B-Sides Volume 1 (Bandcamp)


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しかし暑いですね、ほんとうに暑いですね、早く冬が来てずっと冬だったらいいのにですね。

2013年7月3日水曜日

deeB - Thru Nature (EP)



[Artist]: deeB (Soundcloud)
[Release Date]: 2013/04
[Genre]: Hip-Hop, Chill, Instrumental
[CAT number]: [DWK208]
[Tracks]: 9 tracks (31:35)

deeBはオランダ人のアーティストです。以前もDusted Wax Kingdomから出しているけどそちらはまだ未聴。

基本生音のギター音だったりピアノだったりベースをベースに一定のリズムで展開するイージーリスニング系なヒップホップ。曲は3分前後と短めながら短すぎず、ループだけで終わらずちゃんと展開も用意されている。

ジャケに釣られて落してみたら期待通りな感じの若干湿ったInst Hip-Hopでしたのでご紹介。ただジャケを信じて深淵の森っぽいヒップホップを期待したらちょっと外れるかも。最もメロディアスでキャッチーなM4とかはかなりビーチっぽい雰囲気もある。

という感じにまさにDusted Wax Kingdomレーベルカラーに合致したリリースになっております。あとはVanillaとか好きなら気に入ると思う。是非。

Preview: M5. Chanell


deeB - Thru Nature (Page)
deeB - Thru Nature (ZIP)