Deep HouseやVaporwaveな感じのも混ぜようと思いましたが、選曲していくうちにBeatlessなAmbientものが結構あったので、結果的に熱気のあるAmbient/Electronicaで固めてみました。Electronicaといったら自分の中で冬ってイメージだったので、キラキラしたものよりも粘着性のある低音だったりシンセ音を集められたのはなかなか新鮮でした。
僕のIJOとの出会いは、老舗のネットレーベル”Sutemos”から出された”The Driw Play EP [Sutemos005]”だったと思います。”Sutemos”自体は、ネットレーベル界イノベーターやアーリーアダプターたちのブログ(kaiの判別式さんやMusic Forestさん)を読み漁ってたころ、名盤コンピ”Intelligent Toys [Sutemos002]”を聴いてネットレーベルに衝撃を受け(今でも外付けハードディスクの埃の被ったフォルダから取り出しては聴くことがあります。)、続けて出されたIJOのこの”The Driw Play EP”がいわばセカンドインパクトでありました。Squarepusherの”Feed Me Weird Things”のような、キャッチーでJazzyな、アーメンまみれのドラムンベース。コーンウォール一派の音楽を知ったばかりの自分には、IJOを好きにならないわけがありませんでした。
徹夜して朝が近づくにつれ感じるなんとも言えない心地いい疲労感。1曲目のEnd of the Nightはまさにそんな感じの曲で、乾燥気味なビートが、別に喉が渇いているわけじゃなくても脱水症状みたいな感覚にあって良いです。続く2曲目も朝日が登ってもまだまだ音は鳴っているけだるいDubbyなパーティ感を出してくれてます。
Off Me Nutを始めとしたシェフィールドの他のベースライン系レーベルのリリースに比べて、Bassline House直球な感じの曲が揃っていて、不思議と安定感あるリリースとなってます。レーベルオーナーのM3なんかはまさにそんな感じで、心地よく踊れそうです。では、冒険していないかと言うとそうなるかもしれませんが、やはり各曲それなりに個性あって、例えばM4なんかはかなりダークな曲かと思えば、M5はトランペットの音を上手くサンプリングしてファンキーさがあり、飽きさせません。
最後の3曲目は、東京ベースのMC”OYG”(おやじ?)、Low End Thoeryのトラックメイカー”Nobody” + ピアノ・パーカッション奏者”Eureka the Butcher”のユニット”Big Game Huntaz”がコラボしたHip-Hopトラック。とても流暢な英語と日本語を自然と混ぜあわせていて、ゆるいビートと上手く合わさっていてとても心地いいです。一番リリカルなトラックで聞きやすい発音なのでついつい聞き入ってしまう。