2014年7月16日水曜日

8tracks: 201407 Summer Hip-Hop Mix

大変ご無沙汰しています。結局週1更新もままなりませんでしたね。。。ちょっと人生忙しくなってまいりましたので、ちょっと頑張りたいところですが、どうにもならない感じです。

1つ1つのリリースをレビューするよりも1つの記事で多くのリリースを紹介するスタイルにまた変えていこうと思いまして、そこで8tracksってことでこれからは8tracksをもっと作っていこうと思います。

てなわけで今回は最近よさがあったHip-Hop Mixを作りました。踊れるTrapや現代的な音よりもChillingなのを選びました。蒸し暑さから少しでも開放したい時に聴いてみてください。



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8tracks - "201407 Summer Hip-Hop Mix" Tracklist

1. Jesse Futerman - One for Irvine feat. Rise (Hidden Basement)
2. Hypah - Summer Daze (Multiverse Vol. 1)
3. Valtzy - Touch Fuzzy.. get DIZZY (Developmental Shorts)
4. Qiwu - Big L MVP Qiwu remix (Qub)
5. Jacob 2-2 - Riker's Beard (Second Variety)
6. Mo Kolours - Little Brown Dog (Mo Kolours)
7. Valtzy - Stars like dust (Developmental Shorts)
8. Sochi Girls - Holly Waxwing (Touched By an Angle)
9. Qiwu - Summer spleen (Qub)
10. [DWK156] The Cancel - Space Outro (Reply From Space (EP))
11. A C Slate no r - When You See Me (Touched By an Angle)

Total Time = 27:59

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作ってみると案外アルバムがかぶっている感じになってしまいました。が、良いリリースは全体的に良いので仕方ないです。特にQiwuとValtzyのリリースは本当に素晴らしい。

Qiwuは質の高いオールドスクールなヒップホップでマジでかっこいいですし、Valtzyはオリジナリティ溢れるビートの組み方、またジャジーなメロディセンスが素晴らしいです。

他にもTouched By an Angleコンピは33曲入ってる大型コンピで聴き応えありますし、Broken BubbleのSecond Varietyコンピは先日の記事でも紹介しました。Mo Koloursのかなり異質な雰囲気あるヒップホップも良いスパイスになると思いますし、Jesse Futermanの新譜はかなりプロフェッショナルな感じで貫禄が出てきて素敵です。

次はJukeやらTrapやらなダンサブルなものを紹介しようと思います。

2014年6月11日水曜日

RMNC - Late Nite Date

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[Artist]: RMNC (Soundcloud)
[Release Date]: 2013/08
[From]: Self Release
[Genre]: House, Funk, Dance
[CAT number]: [###]
[Tracks]: 3 tracks (10:39)

今回はFrench HouseをBandcampでタグってみたら行き着いたRMNCによる3曲トラックEPの紹介。RMNCについては正直情報がほとんどありませんが、Bandcampでいくつもセルフリリースをしています。

3曲と言うEP形式になっていて、どの曲も3分33秒となっていてその意味はと考えたくなるんですが、よくわかりません。たまたまでしょう。

曲はどれも四つ打ちハウス調となっていますが、3曲目だけBPM遅めでクールダウンな感じに仕上がってます。3曲目は最初の2曲に比べてスペーシーな雰囲気となっていて、ハウスと言うよりディスコ感があります。

いっぽう、最初の2曲はとにかくファンキーで真夏の夜の都市の熱気を感じるようなハウスに仕上がっていて本当に気持ちがいいです。雰囲気的には80年代~90年代な感じです。去年から流行っているVaporwaveやSeapunkなどの80年代~90年代回帰に通じるものがありますが、RMNCからはより実直的で純粋にこういうサウンドを求めているのを感じます。

3曲ともリズムがはっきりしていて、キックもわかりやすく、野外のイベントやドライブなどで聞きたくなるような感じです。またKEATS Collectiveとかに代表される昨今のFuture Funk的なところとも親和性があるので、そういったサウンドが好きな人は聴いて損は無いと思います。

Preview: M1 Late Nite Date



Download Album : RMNC - Late Nite Date (Name Your Price)

2014年6月4日水曜日

Sraunus - Apie Paulių Šepetį


[Artist]: Sraunus
[Release Date]: 2014/01
[From]: Self Release
[Genre]: Minimal, IDM, Dub Techno
[CAT number]: [###]
[Tracks]: 13 tracks (1:27:03)

ちょっとお時間無いので今日は簡易更新デス。

リトアニア出身のSraunusによるフルアルバムの紹介です。ジャンルはMinimal, Dub Technoな感じです。

前半はちょっと謎のボーカルがあったり(M2, M4とか)、なんともサイケっぽく名状しがたい感じで、ちょっとIDM, Downtempoな雰囲気もありだったのですが、後半は割りと良質なMinimalやDub Technoをやっていて、一粒で二度お美味しい感じになっています。

前半はM1, M2, M6あたりが特徴的で印象に残りました。やはりM2は面白いので一聴の価値あります。
後半はとにかく4つ打ちになっていて、Dub Techno好きなら要チェックしてみてください。M7, M8, M11, M12あたりはだいぶ気に入りました。

Preview: M12. Zulusas - Vilnelė (Šepetys lindo)


Download Album : Sraunus - Apie Paulių Šepetį (Name Your Price)

2014年5月28日水曜日

V.A. - Broken Bubble - Second Variety


[Artist]: Various Artists
[Release Date]: 2014/04
[From]: Broken Bubble
[Genre]: Beats, Dubstep, Techno
[CAT number]: [BB29]
[Tracks]: 18 tracks (1:12:51)

良質なClub系の音楽をコンスタントに出しているBroken Bubbleによるコンピレーションが今年4月に出ました。

まず参加アーティストですが、Gemini, Jacob 2-2, Malou Mørkeberg, Gloom, Fedbymachines, CogiなどなどとまさにBroken Bubbleのショーケースみたいになっていて、レーベルを俯瞰するにはぴったりなコンピとなってます。

ジャンル的にはダブステップ以降のFuture Garage、Post Dubstep、Beatsといった感じになっていて、全体的にダークで退廃的な雰囲気の曲が多いです。酩酊しているような、宇宙に浮遊しているような、そんな感じです。ジャンルは似ていても、どの曲も個性的でそれぞれアーティストの特色が出ていて、スタイルも統一さはなく、展開が読めない曲が多い。

コンピの前半はどちらかと言うとBPM遅めな曲が多く、Beats系。前半でよかったのはM3, M9あたり。Mute SpeakerによるM3は重めのHip-Hopに民族的なリズムを加えつつも、ウワモノの処理からスペーシーな雰囲気がでていて面白い。KelleによるM9はノンビートなDustyな音から出るノスタルジックな音でどこかVaporwaveを彷彿させますが、Vaporwaveにありがちなどっかカルト的な感じはなく、ギターが奏でるメロディがエモく、心安らげます。

コンピの後半はPost Dubstep, Future Garageな曲が多く、なかなかどれも踊れます。個人的に光ったのはM11, M14, M15,M17あたり。KlātuによるM11は前半ノスタルジックなIDM的な雰囲気から徐々に上がってくるビートがとてもカッコイイ。M15 Ryuei Kotoge - Holeはある意味とてもストレートな感じの高速Breakbeats - Drum and Bassな感じですが、ビートの組み方が玄人っぽさがあり良いです。特に中盤おもいっきり1拍のビートを伸ばす感じとかすっごく好き。Cogi x Blood BoyによるM17はまさに終盤を飾るにはぴったりな大作になっていて、聴き応えあります。

他にもwAgAwAgAによるwAgAwAgAらしいDubな曲だったりFedbymachinesによるExperimentalな1曲、フィナーレを飾るDr Perceptronによるエモトラックと、盛りだくさんな内容になってますので、ぜひぜひ。

Preview: M14 Hurtdeer - Wither Complex



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2014年5月21日水曜日

6 Bossa Nova Pieces from Bandcamp

今週はちょっとしたまとめ記事。

Bandcampではリリースにつきレーベルやアーティスト自身がつけたジャンルのタグを元にタグ検索できるようになっているんだけど、それを利用してざっくりと暖かくなってきたことだしBossa Novaをディグってみた。(本当は三月くらいにディグっていたのだが暖かくなっていたので機会を待ってた)



1. Dave Holmes - Born To Bossa - Volume I


1発目はDave HolmesによるBossa Novaカヴァー集。Summer SambaやMas Que Nadaなどたぶん一度は聴いたことあるような曲が揃ってます。スタイルとしては渋い男性の歌声にギター一本という弾き語りな感じですが、録音の質が良く、演奏もうまくクオリティ高いです。しっとりな感じでちょっとほっとしたいときに聞くにはぴったりです。

Preview: M13. Samba de Verão (Summer Samba)




お次はBossa Novaと言うよりはSambaっぽい感じでエナジーあふれる感じのリリース。タイトルもCarnavalesとあるように南米のお祭りぽさがある曲が揃っていて軽快でリズミカルです。1つ目より、より民族的で情緒的でジャジーです。

Preview: M9. Temporal


3. nick tha 1da - BossaBang 2: Saudade


お次はHip-Hop色が強めだけどローカル感あふれるリリース。実際のリオでライブもやっているというnick tha 1da。Mixtapeみたいな感じに仕上がっている当リリースはやはりビートが重視されている感じで、純粋なBossaなところもありつつ、ヒップホップもあり、ビートボックスな曲もあれば、しっとりもありと、いい感じにブレンドされていてなかなか愉快です。案外LAのBeatsモノが好きな人は気にいるかもしれない。PreviewのM6とかはベース音が良く動いてオススメ。

Preview: M6. Pintores



4. Os Afastados - Adaptar


お次は結構オルタナティブでアングラ感あるBossa Nova。比較的ポストロックな雰囲気のあるサウンドを持ちつつ、様々なパーカッションが土着的なリズムを醸し出していてなかなか独特です。想像するBossaとは結構かけ離れていて、先にあげたnick tha 1daに近い感じですがこちらのほうがダークで実験的。

Preview: M7. Dobrão



5. Maria Paula Godoy - "AMBAS" Entre Zambas & Sambas - AMBAS


こちらはどっちかというとスペインっぽい感じのちょっと豪勢な感じのBossa ~ Samba。というのもジャケの女性が歌い手なのか、とても力強いスペイン語の歌唱がとても特徴的で、キャラクターになってます。曲もどこかオトナな雰囲気が漂う曲が多く、オシャレなジャズバーで聞けそうな感じの曲が多い。

Preview: M7. Necesito Decir Que Te Amo




6. sophie ellen - moon 


最後に紹介するのは1番目のような弾き語りスタイル。ただ1が渋いおじさんボーカルだったのに対しこちらは上の写真が本人なのか透き通った女性の癒やしボーカルの弾き語りになってます。曲も英語の歌詞とスペイン・ポルトガル語の歌詞と半々です。最後はしっとりな感じのリリースで美味しいブラジリアンコーヒーでも飲みながら嗜んでください。

Preview: M2. sou do mundo


2014年5月14日水曜日

A-zu-ra - the bed of diverse flowers



[Artist]: A-zu-ra (Soundcloud)
[Release Date]: 2014/03
[From]: Self Release
[Genre]: Melodic, Emotional, Lounge
[CAT number]: [###]
[Tracks]: 7 tracks (30:31)

今週紹介するのはA-zu-ra(アズラ)による、”夏休みの7曲プロジェクト第3回”とサブタイトルにある、とてもこれからの夏な雰囲気を盛り上げてくれそうなMelodicな曲集となっています。

A-zu-raさんは日本人ではありませんが、いわゆる日本のゲーム・サブカルチャー文化愛好家のCalifornia出身のアーティストっぽいです。曲のほうも完全なChiptuneではないですが、ゲーム・電子音あふれる仕上がりになってます。

曲のスタイルとしてはとても忠実に起承転結がはっきりしている現代ポップミュージックぽい感じになっていて、どの曲もコードがはっきりしていて、メロディは明瞭で、それを支えるベースラインがあり…と言う感じですが、忠実ゆえにメロディが際立ってていいです。それが自分の中でどこか”Muzie”感を想起させてくれて、とても好みです。

M3の伸び伸びした、どこか下町っぽい感じのメロディや、M5の終盤っぽいエモさを醸しだしてくれるメロディもいいですが、個人的にビビットきてしまったのはM4やM6のピアノ音で奏でられた高速メロディ。特にM6 Tides of Greenは、前半の溜めからの後半の展開は思わず聞き入ってしまうかんじで、突き抜けてきました。

類似アーティストとして猫叉Master氏や大嶋博之氏、Eiya氏などが自分の中ではでてきま
すが、彼らのようなメロディックなものを求めている人はA-zu-ra氏から近いものを感じると思います。どこか懐かしさを思い出させてくれる曲を求めている人は聴いてみてくださいなー!

Preview: M6 Tides of Green



Download Album : A-zu-ra - the bed of diverse flowers (Name Your Price)

2014年5月7日水曜日

mulllr - for Minus Four Nine


[Artist]: mulllr (Website)
[Release Date]: 2014/03
[From]: Self Release
[Genre]: Glitch, Electronica, Experimental
[CAT number]: [###]
[Tracks]: 18 tracks (50:17)

今週は日本のausOba Masahiroのリミックスでご存知のMOTORO FAAMやmooor名義などでも活動中のmulllrによる新アルバムのご紹介です。

高密度な電子音、ノイズ、ドローンが好きな人はすでに視聴済みだとは思いますが、本作はとにかく音の密度と攻撃性が半端ないです。違った角度から音を千切りしたような感じがひたすら続いていて、音のシャワーを猛烈に浴びる体験を久しぶりにしました。緻密にプログラムされたスクリプトを実行して出力されたものっぽい曲名がずらりと並んでいて、それにそぐうような楽曲が並んでいて、まさにエレクトロニカ。

本アルバムは全18曲ですが、全体で壮大な1曲のような構成なっています。ですが18曲に区切ることによって音の形態が徐々に変わっていく様が想像しやすくなっていて、1曲1曲違った姿を見せてくれています。1曲1曲通過していくにつれ、攻撃性の強いグリッチ音を浴び続けていくうちになにか達しそうな感覚は恐いけれどもやみつきになりました。18曲とも同じような暴力性高い電子音が続くわけですが、やはり始まりには始まりを感じさせる音があり、終わりには終演を感じさせる音があります。

アルバム内のオススメ曲とか書くと割りと滑稽で笑えてくるレビューになりそうでやってみたいですが、このアルバムはやっぱり通しで聞くものだなと、ランダム再生してみて感じました。とにかく50分ひたすら電子音の攻撃を浴びて、浴びたあとの開放感というか、清々しく戦って負けた感覚とか、ブレインワッシュされる感じを体験してください。ぜひヘッドフォンかスピーカーはボリュームを大きめで、音の洪水に飲まれてください。

Preview: M5. -115​.​55



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2014年4月30日水曜日

Anwar Louis - Concentration 1


[Artist]: Anwar Louis (Soundcloud)
[Release Date]: 2014/03
[Genre]: Electronic, Dubstep, Melodic
[CAT number]: [###]
[Tracks]: 5 tracks (21:45)

今週のご紹介はAnwar LouisによるセルフリリースEP。Anwar LouisについてはBandcampではUK出身だったりSoundcloudではUSになってたり、LastfmではUKだったりとよくわかりません。(多分ゲーマー。)

リリースについてですが、自分は1曲目でまずとりこにされました。静かにビートを重ねていってからのメロディアスなダブステップはSwindleをちょっと思わせる感じでセルフリリースにはもったいない感じさえしてきます。音の構成も綺麗で明確で、メロディが際立ちます。

リリースのページのコメントにあるように、ゲーム的なメロディを意識されていて、どの曲もメロディが主体的ですが、音数は少なめで、どの曲もスマートに感じます。

他の曲をかいつまんで紹介しますと、M2は落ち着いた四つ打ち的な曲で、レーシングゲームの夕焼けが似合う曲。M3はどこかスペーシーな雰囲気で、アンビエンスがある曲です。4曲目はどこか切なげなメロディをメインに低めのBPMのビッグビートっぽい感じ。最後のM5はノンビートなAmbientもので締めくくり。

個人的にやはりオススメは1曲目です。正統的なダブステップなビートをバックにダブな要素はあまりないけどメロディが自由に踊っていて、素晴らしい曲かと思います。他の曲もクオリティに問題はないのでぜひ聴いてみてください。

Preview: M1. Rectognise 2​.​0


Download Album : Anwar Louis - Concentration 1 (Name Your Price)


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記事とは関係ないのですが、すでにご存知の人は居るかもですが、
最近毎週水曜に更新しようと心がけています。
基本毎週水曜更新は守りつつ、ちょっと余裕があったら週2回更新とかしちゃおうかなと企んでいます。
(今はまだアレですが)

今後ともよろしくお願いします。

2014年4月23日水曜日

LBN667 - Nocturne


[Artist]: LBN667
[Release Date]: 2014/03
[From]: Self Release
[Genre]: Ambient, Post-Dubstep
[CAT number]: [###]
[Tracks]: 10 tracks (45:12)

今回のご紹介は、ウィスコンシン州Milwakee出身のLBN667によるPost Dubstep、Ambientなリリースになります。

いわゆるBurialに代表されるような感じのとてもDeepな感じなPost Dubstep、というわけではなく、割りとピースフルで白昼夢のような雰囲気のDubstepとなっています。BPMもダブステップ標準の140よりかは低いものが多く、中にはビートレスなAmbient曲も多くあります。

アルバム・タイトルも”Nocturne”とあるように、ピアノを使用していたりどこかクラシカルなところもありますが、特徴的なのは比較的キラキラした感じのメロディを奏でるシンセ音だったり、なんかの歌声のピッチをあげたサンプリングが随所あるところだと思います。これらの構成がPost Dubstepぽくないなんかかわいげがあるなんとも言えない心地よさ、眠気を誘っていていいです。

リリースページやLBN667のプロフを見るとすぐにわかると思いますが、どうもアニメ”あの花”に強く影響され、リリースされたものなのではと推測されます。(実際M4などでは”Menma”とか言ってるセリフをサンプリングしているのが聞き取れます)

個人的に好きな曲はM2やM3、M10など。特に最後のM10は8分ほどの長めな感じで、十分Ambientな雰囲気を溜めた上でPost Dubstepなビートが強く鳴っていて、最後を締めくくるには最高の曲になっています。正直M10だけでも聞く価値は存分にあります。

Preview: M2. Lavender



Download Album : LBN667 - Nocturne (Free Download)


2014年4月16日水曜日

Scyye - Timegazing




[Artist]: Scyye (Soundcloud)
[Release Date]: 2013/12
[From]: Sparkwood Records 
[Genre]: Downtempo, IDM, Ambient
[CAT number]: [###]
[Tracks]: 13 tracks (50:30)

レーベルは新進気鋭なノルウェイのSparkwood Recordsから、ベルリンのScyye(スカイと読むのでしょうか)によるフルアルバムのリリースです。

このリリース、まずジャケの何とも言えないへんてつもないベッドタウンな風景に惹かれてしまったのならそれだけで後は何も読まずに聞くことをオススメします。

それ以外のかたに掻い摘んで紹介しますとまあ電子音で固められたDowntempoがメインなスタイルになりますが、ダウナーな曲はそこまで多くありません。音は湿った感じの電子音が多いですが、メロディだったりコードは高揚感をもたらせてくれるものが多く、テンポもミッドテンポ一辺倒ではなく、飽きがきません。まあジャケみたいな、どこにでもあるけど本当はここにしかない平和な午前中のベッドタウン風景みたいな音楽があります。

どの曲もクオリティ高いですが、個人的に気に入った曲はM6,M7,M9,M11など。M6やM7は上記のとおりのアップテンポ気味なDowntempoですが、ドラムの音が乾いた感じで際立っていて良いです。M9, M11は一転して雰囲気はいかにもなDowntempoですがBPMとドラムの構成がDowntempoではなくDrum and BassだったりIDM気味なDubstepだったりと変化球があり面白いデス。

Preview: M6. A Place Above



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ちなみにジャケの写真もScyyeによるもの。多才デスネ!!!

2014年4月9日水曜日

6DEL - Old Roots EP



[Artist]: 6DEL
[Release Date]: 2014/01
[From]: Betanol Records
[Genre]: Acid, Detroit, House
[CAT number]: [BTNL006]
[Tracks]: 3 tracks (13:53)

本日は、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスに構えるBetanol Recordsによる南米らしからぬミニマルなデトロイトテクノのリリースの紹介です。

6DELについては正直まったく情報ないです。ちょっと調べてみてもBetanol RecordsのサイトかこのリリースのURLばかりで厳しい。というわけでスキップします。。。

曲についてですが、とても実直なデトロイトテクノと感じました。聴いてすぐJeff Millsを思い起こすような、そんな逆に言えば自分基準ではうまくちゃんとデトロイトしている曲が揃っています。3曲ですが、どれも似てるようで違う曲が揃っていてバランスが良いです。

M1はイントロがゲームっぽい感じからデトロイトぽいミニマリスティックなコード音が続き進行していきます。M2もスペーシーでダークなウワモノが心地よく、その上に鳴る音圧高めな4つ打ちキックが良いです。後半に入ると不協和音が増えてきて穏やかじゃなくなってきて盛り上がりがあります。M3はM1に似ていますが、クラップ音と303っぽいアシッド音で攻めてて結構煽りがあります。

月曜の深夜4時とかに聞きたくなる曲が欲しい人はぜひ聴いてみてください。

Preview: M1. Inteligencia Artificial



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2014年4月2日水曜日

V.A. - Diggin' it Records - Shovel Compilation




[Artist]: Various Artists (Soundcloud)
[Release Date]: 2012/11
[Genre]: Rave, Bassline House, Breakcore
[CAT number]: [DIGG14]
[Tracks]: 11 tracks (59:12)

昨今私の中でリバイバルが起きているBassline Houseなコンピレーションです。コンピレーションを出している当のDiggin' it Recordsがリバイバルを起こしている原因ではあるので、どっちが先かみたいなものもありますが。

さて当のコンピレーションですが、別にBassline House一辺倒ではないです。Fidget気味だったり(M9など)Jungle(M10,M11)だったりとRaveyな曲が揃っています。アーティストはMutantbass RecordsOff Me Nutなどで活躍しているThorpeyやSimtek、Diggin' itでお馴染みのAli-Monstaなどが参加。

基本的にBPM140以上で何も考えず次々と出現する多彩なベース音をひたすら浴びるのは気持ちがいいです(断言)。11曲もあるので容量も十分で、たっぷりおちゃらけなサウンドを楽しめます。サンプリングしている元ネタが分かればなお楽しめますが分からなくても外人の変なノリと思って身を任せて聴いても全然いけます。

自分のオススメはM6, M10, M11あたり。M6はネタ感が少ない代わりにどう表現すればいいかわかりませんがうまくまとまっていてスムーズなベースラインハウスで飽きが来ません。M10, M11は完全にアーメンでネタありきのJungleチューン。M10はNotorious BIGのWarningを好き放題していて最高。M11は最後の盛り上がりぷりがEpicで、コンピ最後を締める曲として素晴らしいです。アーメンの組み方もとても好みです。ちなみに元ネタはBerlin - Take My Breath Away

Preview: M06. Captain Jack Spangle  - Spangled Grunter



Download Album : V.A. - Diggin' it Records - Shovel Compilation (Free Download)

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ちなみに同系統のレーベルとしてよりいい意味でひどい方向に行ってしまっている”ya mums ya dad records”とか(そもそもレーベルページのデザインがひどい)、ベースラインハウス専門っぽい"SWBassline Records"とかありますので気に入ったら迷いこんでみましょう。

2014年3月30日日曜日

Boer Polar - 15” indoors




[Artist]: boer polar
[Release Date]: 2009/10
[From]: Self Release
[Genre]: Breakbeats, Ambient, Folk
[CAT number]: [###]
[Tracks]: 14 tracks (36:43)

リリースは2009年ですし、すでに各方面で紹介されていると思いますが、良かったので紹介です。

Bandcampのタグを観て納得したのですが、どうやらboer polarはスペイン出身のアーティストらしい。納得と言ったのはもちろんサウンド的にで、自分が想起するようなスペインっぽい哀愁あるギターサウンドが随所に入っているとこです。

ジャンル的にはAcoustic系なAmbient+Breakbeatsで、真っ先に浮かぶのはSquarepusherとかAmon Tobinとかそう言う僕が好きな系統です。が、彼らに比べて全く攻撃性はなく、たとえブレイクビーツを刻んでいたとしてもそこに煽られるような感情は抱きません。そう言う意味で一番近いのは日本のNo.9とかかもです。

曲自体は3分前後の短い曲が多いです。音色の構成も基本的にAmbient+Breakbeatsで特にバラエティ豊かというわけでもないですが、基本的に冬っぽいサウンドになってて、冬の弱い日差しみたいな感じを思い浮かべます。

こうなると特別好きな曲ってのは無いですが、あえてこのリリースを要約する曲をあげると、M10. tree-house for winterが良いかもしれません。曲名もまさに冬が入ってますし、やっぱり冬なんです。ちなみに最後のM14. xmas's jobとかもめちゃエモで好きです。

これから春ですけど…、まあBGM、ラウンジミュージックとしておすすめデス。

Preview: M10. tree-house for winter


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